腹筋ローラーで立ちコロをやっていて、限界まで転がしたはいいけど戻れない! という経験がないでしょうか?
もしくはコロコロと転がして行って、バタンっ! と腹を打ち付けてしまう人もいるかもしれませんね。
これは普通に考えれば、腹筋が弱いからでしょ? と思うかもしれませんが、実のところそれだけが理由ではありません。
それには腹筋ローラー特有の動きが関係していて、腹筋の力だけではどうしようもない部分があるということ。
そこで今回は、腹筋ローラーの立ちコロ戻れない理由を解説し、足幅や壁を使った戻し方のコツをお伝えしていきます。

腹筋ローラーの立ちコロで戻れない理由

腹筋ローラーの立ちコロで戻れない理由は、ほぼ全体重が負荷になるからです。まず負荷が高いということ。
ローラーが最後まで転がった時の状態というのは、足のつま先とローラー部分にほぼ全体重がかかっています。
この状態から戻るには、腹筋の力だけでは無理で、背中・胸・腕などあらゆる部分の筋肉が必要となります。
この点は立ちコロより負荷の低い膝コロをやっていた人なら分かるのではないでしょうか。
参考:腹筋ローラーで膝コロができない!初心者が押さえるべき3つのポイント
特に必要になってくるのが、腕を振り下ろすような動作に使う筋肉。ちょうどスイカ割りでスイカを叩き割るようなイメージですね。
この時に腕の付け根部分の大胸筋・上腕三頭筋・三角筋が必要になってくるわけです。
つまり、最後まで転がした状態から戻れないなら、腹筋だけの問題ではなく他に使う筋肉を含めた強化が必要だということ。
とは言え、胸も鍛えて腕も鍛えてということではなく、負荷を低くして練習することで自然に強化できるものです。具体的には次章でお伝えしていきますね。
足幅や壁を使った戻し方のコツ

立ちコロは、足幅を変えたり壁を使うことで負荷を調節することができます。やり方を確認していきましょう。
まずは立ちコロのフォームを確認
最初に立ちコロの正確なフォームを確認しましょう。
立ちコロはフォームを間違えると腰や手首を痛めたり、いきなり勢いよく転がって腹や顎を打ち付ける可能性もありますから、くれぐれも注意してください。
- 立った状態で腹筋ローラーを両手で握る
- 前屈の姿勢になりローラー部を床につける
膝は伸ばす必要はない - 息を吸いながらつま先を支点にしてローラーを前に転がしていく
腰を反ったりお尻が上がらないように注意 - できるだけ床と体が平行になるように遠くに転がしたところで止める
いきなり最大でやるとバタンっとなり腹や顎を打つ可能性あり - この時点で息を吸い切る
- 息を吐きながら逆の動作で2の状態に戻る
腕を使わずに腹筋を意識する
中でも、腰を反ってやってしまうと、腰に大きな負担がかかり痛める可能性大。
最初はとにかく回数よりもフォームを重視し、正確なやり方を身につけましょう。
立ちコロの負荷を低くするコツ
立ちコロの負荷を低くするコツは、足幅と転がす距離です。
まず、足幅を広くするほど体重が分散され転がす距離も短くなるので負荷が低くなります。足を思いっきり開いてやってみるとその負荷の低さを実感できます。
また、ローラーを転がす距離を短くするほど負荷は低くなります。極端な話、転がす距離を半分にすれば誰でもできるレベルです。
ただ、ローラーという形状なので距離を短くすると言っても転がろうとしてしまいますから、なんらかの手段で強制的にストップさせてあげるべき。
そこで、ローラーを止めたい位置に壁やタンスなどがくるようにし、それ以上転がらないようにしてあげると良いです。
強制的にストップしてくれれば、勢いで転がってしまって腹や顎を打ち付けることもないですしね。
以下の動画で解説していますので確認してみましょう。
そしてあまりおすすめはできないのですが、ローラー部分が3輪になっていたり、戻すための補助機能が付いているタイプのローラーを使うという手段もあります。
手軽に負荷が低くできるメリットがある一方で、負荷がそれで固定されてしまうという点でおすすめはしませんが。正確なフォームの習得には役立ちますね。


まとめ

腹筋ローラーの立ちコロは、かなり負荷の高い種目ですから、ローラーを最後まで転がしたはいいけれど元に戻れないということもあるでしょう。
それは腹筋ローラーの動作の特性上、腹筋だけでなく背中・胸・腕など他の筋肉も必要になってくるということ。
かと言って、他の筋肉を個別に鍛える必要はなく、まずは負荷を低くして練習すれば良いのです。
今回ご紹介した、足幅を広くする・転がす距離を壁などで強制的に短くする・補助付きローラーを使う、この3つを参考に負荷を低くして動作を続ければ、必ずスタンダードなフォームでできるようになります。
正確なフォームの立ちコロで、腹筋に強烈な刺激を与えましょう!