よく「毎日腹筋をやっています!」という人がいますが、頑張って続けた結果、どうなると思いますか?
答えは、「内容による!」です。
曖昧な答えで申し訳ないですがこれは事実で、種目・回数・負荷によって全く結果は違ってくるということ。
ただ、1つ言えることは、腹筋を割るという目的に対しては、残念ながらあまり良い結果にはならないです。
それには腹筋に限らず、筋トレにおいて重要な考え方である、回数と負荷の組み合わせが関係してきます。
それを踏まえて今回は、毎日腹筋を鍛えた結果どうなるのか、やり方による違いを解説していきます。

毎日腹筋を鍛えた結果〜低負荷の場合

毎日腹筋を“低負荷”で鍛えた場合には、どのような結果になるのでしょうか?
低負荷でのトレーニングは、もともと腰痛持ちだったり、目的が運動不足の解消やお腹の引き締めなどなら最適。
負荷が低いですから、慣れてくれば回数を多くこなすことができるでしょう。
では続けた結果どうなるかというと、残念ながら腹筋は割れません! ですが、得られる効果はたくさんあります。
- 持久力のある腹筋が手に入る
- お腹が引きしまる
- 体幹が鍛えられバランス力が上がる
- 良い姿勢をキープしやすくなる
このように、腹筋は割れなくても効果はありますからやる価値はありますが、もしあなたが腹筋を割りたいのなら、負荷を見直す必要があるでしょう。
毎日腹筋を鍛えた結果〜高負荷の場合

毎日腹筋を“高負荷”で鍛えたとなると、かなり良からぬ事態になる可能性があります。
もちろん、人によっては腹筋がどんどん成長することもあり得ますが、それはかなり稀なケース。
ではどのような結果になるかと言うと、まずい結果として起こり得るのは以下の2つ。
- 腹筋を怪我する
- オーバートレーニングになる
どちらも非常に良くない結果なので、少し詳しく説明しますね。
腹筋を怪我をする
まず考えられるのは、腹筋の怪我。軽度なら炎症程度で済みますが、場合によっては肉離れや筋断裂となることすらあります。
肉離れや筋断裂はもともと脚の筋肉や上腕二頭筋に多いですが、腹筋の種類の1つである腹直筋でも起こり得ます。
肉離れとなれば、少なくとも2〜4週間は腹筋を刺激することはできませんし、筋断裂ともなれば、全快までにどの程度要するか分かりません。
症状として起こった瞬間に激しい痛みがあるので、これに気付かない人はいないでしょう。
オーバートレーニングになる
負荷の高いトレーニングの後に、筋肉に回復の時間を与えずさらに高い負荷をかけるということを繰り返すと、筋肉はオーバートレーニングとなります。
そうなれば、逆に筋肉は痩せ細っていき、体は慢性疲労状態に。
超頑張って歯を食いしばってトレーニングしても、オーバートレーニングになってしまったのでは、全く努力が報われないですよね。
やり方によって効果が違うのは当然!

そもそも筋力トレーニングには、目的によって適切な負荷と回数の組み合わせというものが存在します。
これは、動作を1回しかできない負荷を100%(最大筋力という)とした時に、次の表のような関係になるもの。
目的 | 負荷(最大筋力を100%) | 回数 |
筋力アップ | 80〜90% | 6〜8 |
筋肥大 | 70〜80% | 8〜12 |
筋持久力アップ | 60〜70% | 12〜20 |
これによると、低負荷は筋持久力アップ、高負荷は筋肥大や筋力アップが目的なので、やり方によって効果が違ってくるのは当然ですね。
そして本来の目的である腹筋を割るには、腹筋を大きく厚くすることが必要ですから、そのためには筋肥大を目的としたトレーニングをやること。
最大筋力の70〜80%は負荷はかなり高い方で、自重だけではなかなか難しいですし、動作としても正しいフォームを意識してやらないと大怪我にもつながるレベルです。
何よりも、高負荷でトレーニングした翌日は、十分な栄養を補給して腹筋を回復させましょう。それによって腹筋はトレーニング前より大きく成長するのです。
参考:腹筋は毎日やるべき!?効果を最大にする回数・頻度・超回復を解説
まとめ

毎日腹筋を鍛えた結果どうなるのかと言えば、それは負荷によって変わります。
低負荷ならお腹が引き締まったりバランス力がアップしたりしますが、残念ながら腹筋が割れることはありません。
さらに高負荷なら、腹筋を大きくするために適してはいるものの、毎日やれば怪我やオーバートレーニングになってしまうことも。
高負荷でトレーニングした翌日は、栄養を摂り休息に当てることで腹筋が回復します。
腹筋を割るためには、負荷に関わらず毎日腹筋を鍛えるのではなく、「負荷の高いトレーニング→回復」を繰り返すということを頭に入れておきましょう。