腹筋を割るためのトレーニングのポイントとして、「腹筋を大きく厚くする」ということがあるのですが、これ、意識できていますでしょうか?
そもそも腹筋を大きくする理由は、腹筋の凹凸を大きくし割れ目をハッキリさせて、メリハリのあるカッコいい腹筋を作るため。
よく痩せ型でお腹周りにほとんど脂肪がないのに腹筋の割れ目が見えない人がいますが、これは腹筋が小さくて薄いからに他なりません。
つまり、日々やっているトレーニングで腹筋を大きく厚くすることを意識していなければ、ハッキリ割れたカッコいい腹筋は遠いということ。
そこで今回は、腹筋の筋肥大と回数の関係、そして自重でやる場合のトレーニングメニューをご紹介します。

腹筋の筋肥大と回数の関係

筋肥大と回数の関係は、腹筋に限らず筋トレ全般で同じ考え方になります。
これを理解するにはまず、筋トレの目的・負荷・回数の3点を整理しておくと分かりやすいです。
- 目的
運動不足解消・瞬発力強化・筋持久力アップ・筋肥大など、筋トレをする目的 - 負荷
1回の動作がどれくらいきついか、1セットは同じ負荷でやるのが原則 - 回数
同じ動作が何回で限界となるか
これを踏まえて目的・負荷・回数の関係をまとめると以下の表のようになります。
目的 | 負荷(最大筋力を100%) | 回数 |
筋力アップ | 80〜90% | 6〜8 |
筋肥大 | 70〜80% | 8〜12 |
筋持久力アップ | 60〜70% | 12〜20 |
表にある最大筋力というのは動作を1回しかできない負荷のこと。例えばベンチプレスで100kgをなんとかギリギリ1回上げられるならそれが最大筋力となります。
腹筋の場合はウェイトを上げるような動作ではないため把握するのが難しいので、無理に知る必要はありません。
筋肥大には「最大筋力の70〜80%の負荷×回数8〜12」が有効ですから、分かりやすく“10回で限界となる動作”と覚えましょう。
腹筋を筋肥大させる自重のトレーニングメニュー

腹筋を筋肥大させるためには、ポピュラーな腹筋運動のクランチやシットアップを単純に繰り返すだけでは効果的ではありません。
筋肥大には先に説明した10回程度で限界になる動作が理想ですから、できるだけそれに近いトレーニングメニューにする必要があるということ。
今回は、もし器具が何も無くても、自重で負荷を高くして筋肥大を目指せるトレーニングメニューを3つご紹介します。
スロー〇〇
スロー〇〇の「〇〇」にはトレーニングメニューが入ります。例えばクランチ・シットアップ・ニートゥチェストなど。
できるだけ動作をゆっくりやることは、フォームのごまかしがきかないこともありますし、1回の動作腹筋を使っている時間も多かなりますから、それだけ負荷が高くなります。
加えて、動作の最後に腹筋を潰すようなイメージで収縮させてキープするとさらに効果的。
ここではスロークランチを例にやり方を説明しますね。
- 床に仰向けになり軽く膝を立てる
膝は自然な形で閉じておく - 両手は頭のサイドより少し後ろの方に軽く当てる
- 息を吐きながら肩甲骨を浮かせるようにできるだけゆっくりと上体を上げる(背中を丸めるイメージ)
頭をかがめるのではなく腹筋を縮めるように意識する - 上体を上げるのは肩甲骨が浮いた辺りまで
この時点で息を吐き切り2秒間キープ - 息を吸いながら起こしたときと同じように2の状態に戻る
動画で確認してみましょう。
ハンギングレッグレイズ
ハンギングレッグレイズは「本ブログ」でも再三にわたって紹介しておりますが、それだけ高負荷の自重トレーニングとしておすすめしたいメニューです。
何かにぶら下がる必要はありますが、ちゃんとした鉄棒でなくても動作が正確にできれば何でも大丈夫。
- 鉄棒にぶら下がる(手は肩幅くらい)
- 膝をなるべく曲げずに、息を吐きながら脚を上げていく
体が前後に揺れてしまわないように注意 - 脚を限界まで上げた時点で息を吐き切る
最初は体が直角になる程度でオーケー、徐々に高くしていく - 息を吸いながら元に戻す
動画で確認してみましょう。
ドラゴンフラッグ
ドラゴンフラッグは、ブルースリーが好んでやったと言われている、強烈な自重トレーニングメニューです。
負荷も強烈ですが、フォームもかなり難易度が高いので、上級者向け。
- ベンチに仰向けに寝る
- ベンチの頭の上辺りを両手でつかみ、脚から腰を上げる
脚がベンチと垂直になり肩が支点になっている感覚 - 肩の少し下を支点にしたまま、息を吸いながら脚を降ろしていく
体がアーチを描く - 脚が床につくかつかないかくらいまで降ろして息を吸い切る
- 息を吐きながらゆっくり元に戻る
動画で確認してみましょう。
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まとめ

腹筋を筋肥大させる適切な回数は8〜12回です。
これは単にクランチやシットアップを8〜12回やるだけではほとんど効果がないので、この回数で限界となるように負荷を高める必要があるということ。
その例として、今回は器具がない場合でも、自重でできる高負荷のトレーニングメニューを3つご紹介しました。
腹筋を筋肥大させるための負荷と回数の関係は、基本としてぜひ頭に入れておきましょう!