腹斜筋は脇腹の部分の筋肉ですが、日々トレーニングをしている中で、腹斜筋もしっかりと筋肉痛になっているでしょうか?
もしなっていないなら、あなたの腹筋は腹斜筋をもっと鍛えてあげることで、よりハッキリとした割れ目を手に入れられるかもしれません。
腹斜筋はスタンダードな腹筋のトレーニングでも刺激されるので、トレーンングを続けていればある程度は鍛えられます。
しかし、腹斜筋専用の種目を設けた場合と比較すると、その効果の差は歴然。
なぜそう断言できるかと言えば、腹斜筋専用の種目によってかかる負荷は、スタンダードな腹筋をやった時よりもかなり大きく、腹斜筋が動作する範囲(可動域という)も大きいからです。
これは一度トレーニングしてみれば、翌日の筋肉痛で実感しますよ。
今回は、腹斜筋が筋肉痛にならず専用の種目を設けてない人のために、腹斜筋を直に刺激するメニューをご紹介します。

この記事の目次
腹斜筋はオーソドックスなメニューでは筋肉痛にならない

オーソドックスな腹筋のメニューというのは、主なターゲットが腹筋中央に位置する「腹直筋」であるため、腹斜筋は筋肉痛にならないことも多いもの。
動作の際も、意識は腹直筋の方に取られてしまいますから、なかなか意識することが難しいんですね。
腹斜筋の役割
腹斜筋は表面の外腹斜筋とその深層にある内腹斜筋から構成されており、その役割は主に上体を左右に曲げる・ひねるなどの動作を担っています。

上体をブレにくくし、スポーツではスイングするような動作や腕を片方だけ使うような動作などにおいて安定感がアップ。
例えば、私はボクシングをやっていたことがあり、パンチを打つときに「もっと腰を入れろ!」とよく言われたのですが、まさにこれは腹斜筋のひねりのパワーを利用して打つということに他なりません。
それから見た目的には、ウエストの引き締めはもちろん、鱗のように隆起した脇腹部分や下腹部に斜めに入る“人魚線”と呼ばれるラインなど、腹筋全体を力強い印象にしてくれます。
この役割を含めて日々のトレーニングを思い返してみると、クランチやシットアップのように上体を起こす動作では、腹斜筋が刺激されにくいことが分かりますよね。
つまり、ひねりを加えたり左右に倒す動作が必要となってくるわけで、とりわけ左右に動かす動作は腹斜筋を直に刺激できますから、次章で詳しくお伝えしますね。
腹斜筋を直に刺激するメニュー

腹斜筋を直に刺激できるのが、上体を左右方向に動かすトレーニングです。中でも取り入れやすく効果が高いものを3つご紹介します。
サイドクランチ
サイドクランチは横向になり、脇腹方向に行うクランチです。
動きが横方向になりますから、腹斜筋を直に刺激できます。最初はバランスを取ることが難しく感じるかもしれませんが、慣れてくれば腹斜筋に効いてることを実感できます。
- 床に横向き(右向き)に寝る(左側を鍛える場合)
- 膝は折り曲げて重ね右手を前に伸ばす
- 左手を頭に軽く添える
- 息を吐きながら横向きに上体を起こす
右手で床を押さえてバランスを取る - 最も上がったところで息を吐き切る
- 息を吸いながら3の状態に戻る
この動作を左右それぞれ10回ずつなど行う。
動画で確認してみましょう。
脚の方は無理に上げようとせず、上体をできるだけ上げることを意識しましょう。
オブリーククランチ
オブリークとは「斜め」という意味なので、同じ呼び方でも他の動作があります。
ここで紹介するのは、サイドプランクから腰を上下させる方法。腹斜筋全体をダイレクトに刺激できる種目です。
- 真横を向いて横になり右肘を床につく
- 左手を頭の後ろに軽く当てる
- 両脚は揃えて重ねておく
- 息を吐きながら腰を真上に上げていく
- できるだけ高く上げた状態で息を吐き切る
- 息を吸いながらゆっくり3の状態に戻る
この動作を左10回ずつなどで行う
動画で確認してみましょう。
もしバランスがうまく取れずに、フォームが乱れてしまうようなら、まずはサイドプランクのみを練習すべき。
サイドプランクは、腰を上下させずに体が一直線の状態で30〜1分間キープする種目です。
ダンベルサイドベント
ダンベルサイドベントは、片手(または両手)でダンベルを持ち、「横に倒す→起こす」を繰り返すことによって、脇腹を直に刺激できる種目です。
※手順は左側を鍛える場合
- 自然な状態で立ちダンベルを右手で持つ
- 左手は腰に当てる
- 息を吸いながら右側に上体を倒していく
- 右側の脇腹が伸びを感じる部分ま倒し、息を吸い切る
- 息を吐きながら2の位置まで上体を起こしていく
少し逆側に傾く程度まで起こした方が腹斜筋を収縮させられる
この動作を左右10回ずつなどで行う
動画で確認してみましょう。
ちなみにこの種目、ダンベルが重くなるほどきついですが、重すぎると腹斜筋には適していても握力がもたないというケースもあります。

まとめ

脇腹の筋肉である腹斜筋(外腹斜筋と内腹斜筋)は、主に上体をひねる・左右に曲げるなどの動作を担っています。
見た目としては、ウエストを引き締めて、脇腹部分の隆起や人魚線を出現させ腹筋全体が力強く仕上がった印象に。
トレーニング中の姿勢においても、左右へのブレを減らし偏ったフォームも予防できますから、意識的に鍛えるべきです。
そこで腹斜筋を直に刺激できる種目として、今回はサイドクランチ・オブリーククランチ・ダンベルサイドベントの3種類をご紹介しました。
腹斜筋が発達してくると、自分の腹筋が1段階レベルアップしたことを実感できますので、ぜひご紹介したメニューを取り入れてみてください!